就業規則の重要性【第1回】
今日からは、就業規則についての記事も書いていきます。
シリーズものとしてお送りできたらいいなと考えています。
よく会社の顧問社会保険労務士から、「就業規則はとても重要ですよ!」なんて話があるかと思います。
正直、「なんで重要なのかいまいちわからない」といった声をよく耳にします。
そのため、そういった方向けの記事です。
ご興味がある方は、是非お読みいただければと思います。
さて、第1回目の今回は、そもそも就業規則とは何なのかについて書いていきます。
就業規則とは
就業規則とは、社員の賃金や労働時間などの労働条件に関すること、職場内の規律などについて定めた職場におけるルールブックです。
職場でのルールを定め、会社・社員双方がそれを守ることで社員が安心して働くことができ、会社・社員間の無用なトラブルを防ぐことができるため、就業規則の役割は重要であると考えられています。
就業規則の内容
就業規則の内容としては、三つに分類されます。
すなわち、①絶対的必要記載事項、②相対的必要記載事項、③任意的記載事項の三つです。
①絶対的必要記載事項
絶対的必要記載事項とは、法律上必ず記載しなければならない事項です。
具体的には、
(1)始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合には就業時転換に関する事項
(2)賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締め切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項
(3)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
以上の3つになります。
②相対的必要記載事項
相対的必要記載事項とは、制度(制度を採用するか否かは自由)を設けた場合に限り、記載しなければならない事項です。
具体的には、
(1)退職手当に関する事項
(2)臨時の賃金(賞与)、最低賃金額に関する事項
(3)食費、作業用品などの負担に関する事項
(4)安全衛生に関する事項
(5)職業訓練に関する事項
(6)災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
(7)表彰、制裁に関する事項
(8)その他全労働者に適用される事項
以上の8つになります。
お気づきの方も多いかもしれませんが、退職金制度を設けるかどうかは会社の自由です。